星空の中へ by Jason Rohrer
センス・オブ・ワンダーナイト2011 プレゼンテーション参加作品
その他参加作品 『僕は森世界の神になる』『Eufloria』『Q.U.B.E.』
内部へと侵入し続けていく、永遠に続くレトロゲーム。
内部に入り込み、レベルを決めている要素を発見できたら?
さらにレベルを決めている要素の中に侵入して、レベルを変えてしまえたら?
敵やアイテムの中に侵入し、中からつくり変えることができたら?
自分の中に侵入し、中からつくり変えることができたら?
中でレベルを決めるレベルの中でレベルを決めるレベルの中でレベルを…
これがどこまでも続いていくとしたら?
このコンセプトをベースに、本作は開発され、
マップが自動生成されるハードシューティングになっています。
ゲームの目的
より上のレベルを目指し、自分のフラッグを置くことが目的です。
↑のブロックに入ると上のレベルに行けます。
フラッグにはパーマネントフラッグとテンポラリーフラッグがあります。
パーマネントフラッグは最初にフラッグを置いた人のものとなり、上書きされません。
テンポラリーフラッグは最後にフラッグを置いた人のものとなり、
どんどん上書きすることが可能です。
ネットを介して、他のプレイヤーとフラッグのデータは共有されています。
アイテムについて
アイテムは3つまで取ることができ、組み合わせによってバレットの種類が変わります。
アイテムのレベルはアイテムの中に侵入することで高めることができます。
アイテムの中でアイテムを取ると、アイテムそのものが変化するのです。
ただし、アイテムの中に入ると、難易度が上がるので注意しましょう。
クリエイターズボイス
下に行っても上に行っても、永遠に終わらないゲームがあったとしたら?
地球の上に立つぼく達にとって、星は見上げるもの。
ぼく達はそれを遠く離れた“上の世界”にあるものだと思っている。
空さえも別世界であると考え、まるで星で飾られたドームがあるようも感じる。
でも実際、ぼく達は空の一部なのだ。
ぼく達の存在は星空の中にこそあり、その一部として機能している。
それがどれだけちっぽけな存在だったとしても…。
追求したコンセプトは反復と無限。
反復のコンセプトには、自己相似性を持った副次作業、
そこから生まれるさらなる副次作業があります。
それはコンピュータや数学における重要なコンセプトですが、
日常生活においてもよく似た現象はあります。
進行中の作業を中断してでも完遂しなければならない副次作業が発生し、
またさらに副次作業が生まれるという状況です。
たとえば、手紙を出すためには郵便局に行って切手を買わなければならず、
郵便局に行くためには車に入れるガソリンを買わなければならず、
ガソリンを買うためには銀行に行ってお金をおろさなければならず… といったような。
反復を主観的に体験すると、たとえそれが数学的体験であろうと日常的体験であろうと、
副次作業の入れ子構造の奥深くへと進むにつれ、最初の作業が何であったかを忘れてしまいます。
各副次的作業を完遂して上層へと戻る度、最初の目的を思い出さなくてはならないのです。
「どうしてガソリンを買ったんだろう? そうか、郵便局に行くんだった…
だけど郵便局には何をしに行くんだったかな?」というように。
この体験は、無限についての主観的体験をも連想させます。
いずれの体験においても僕たちは居場所を見失うからです。
数学的には反復と無限は密接に関連しています。
破綻した反復アルゴリズムは無限の逆行を生み出すのです。
今回のゲーム作りでは、これらのコンセプトを総括することにチャレンジしています。
プレイヤーは無限のシステムに組み込まれ、無限の副次作業へと導かれます。
反復する目的の中に迷い込み、上層へと戻って最初の目的を思い出した時には、
心からの“アハ体験”ができることでしょう。
英名:Inside a Star-filled Sky